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ハーバードビジネススクール教授が説く。イノベータ―必須5つの力

2016/01/14

ハーバードビジネススクールのクレイトン・クリステンセン教授をご存じでしょうか?
クリステンセン教授はイノベーション学の権威で、ハーバードビジネスクール人気教授の一人です。教授自身もハーバードビジネススクールでMBA 、博士号を取得し、1997年に提唱した「イノベーションのジレンマ(The Innovator’s Dilemma)」は世界的に有名なイノベーション学の著書です。

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最近になって、イノベーション学の重要さはますます増してきています。以前は、消費者の不満や不便さを見つけて、それを満たす商品を開発するのは今と比べると簡単でした。今では、様々なサービスや商品に溢れ、先進国の消費者は豊かな生活をしており、多くの不満、不便さは満たされていると言えます。その中から、さらに需要を掘り起こすためには、イノベーティブなアイディアなくしては有りえません。

ハーバードビジネススクールを中心とした数多くの名門ビジネススクールでも、このようなイノベイティブなアイディアを創造できる人材を育成することを重要としており、よって、ビジネススクールでは、イノベーション学に関する多くの理論を学ぶこととなります。

今回は、そんなハーバードビジネススクールのクレイトン・クリステンセン教授の記事より、イノベータ―になるために必要な5つのスキルをご紹介します。

ハーバードビジネススクール教授が説く。イノベータ―に必須の5つの力。

クリステンセン教授は、2009年12月のハーバード・ビジネス・レビュー(Harvard business review)のThe Innovator’s DNAという記事の中で、 イノベイティブな人材になるための5つのスキルを紹介しています。今回は、この5つのスキルを一つ一つ検証し、それがどのようにしてMBAと結びつけることができるのか検証してみましょう。
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ハーバードビジネススクール、クリステンセン教授が説く5つのスキルとは、
点矢印画像1.関連付ける力
点矢印画像2.質問力
点矢印画像3.観察力
点矢印画像4.実験力
点矢印画像5.人脈力

ゆび矢印1.関連付ける力

無関係に思えるアイディアや問題等を、お互いにうまく結びつけ、新たなアイディアを生み出す力です。

世界的大ヒットとなったハリウッド映画、スターウォーズなどが、その1つの例と言えるでしょう。スターウォーズのベースとなっているのは、日本の武士道であると言われています。ダースベイダーは日本の鎧を連想させるような衣装を身にまとっており、ジェダイの騎士やシスの暗黒卿が使用している光の剣、ライトセーバーは、日本刀にも似た武器です。「宇宙」と「戦争」と「武士道」。一見無関係に思われるこれらの単語を結び付け、この映画は生まれたと言われています。大ヒットはもちろんこれだけではありませんが、ひとつの要因と考えていいでしょう。

MBAのグループワークでもよく行われるひとつの手法として、この「関連付ける力」を利用したものがあります。ディスカッションとのテーマとは全く違う単語を一つ連想し、そこから何か新しい事業やアイデアがないかをブレインストーミング方式でクラスメートと討論し合う手法です。

(ブレインストーミングの手法詳細はこちらから

この「関連付ける力」を身に付けるために、グループワークでブレインストーミングを行い徹底的に鍛えましょう。

ゆび矢印2.質問力

優秀なイノベータ―は、ある物事に対して「当たり前を疑う。」ところから始まります。形式化されたもの、ルールで決まったもの、をぶち壊し、なぜそれを常識として今までやってきているのか、を疑います。

例えば、ある業界では常識として行われている業務手順を、全く別の業界でやってみたらどうなのか、ある国では当たり前になっているビジネス慣習を、違う国でもあえてやってみたらどうだろうか。そこから思いもしないような発想が生まれてくることがあります。

MBAの講義でも同じことがいえます。特にMBA留学の場合、クラスメートは多国籍にわたり、また様々な業界出身者が多いクラスとなるはずです。欧米企業のケーススタディーの中で、あえて日本の伝統的なビジネス慣習を採用してみたり、GoogleやApple、Amazonなど多くの人が賛同しているビジネスモデルをあえて疑ってみたりすることで、クラスに挑戦してみるなどして強い質問力を身につけてみましょう。

ゆび矢印3.観察力

潜在顧客の行動を詳しく調べることで、観察力を磨く磨くことができます。
イノベイティブなアイディアを持つ経営者は、ほぼもれなく人を観察する能力に長けています。インドで超低価格の自動車を開発販売したタタ・グループのラタン・タタ会長は、インドで家族4人がスクーターにしがみついて運転している光景を見て、低価格自動車の開発のヒントを得たそうです。

MBA留学でも、まずは、人を観察してみることです。留学生活では、ショッピングや食事をするだけでも、日本とは違って光景を目にすることもあるでしょう。そのような場合は、「日本と違って面白いな。」と感じるだけでなく、「この違いをビジネスに応用できないか。」など、一歩進んで考えてみることが大切です。

ゆび矢印4.実験力

「失敗は成功のもと。」
あまりにも聞きなれた諺ですが、これはイノベータ―にとって大変重要な言葉です。

MBAはまさに経営を疑似体験できる最高の場と言えるでしょう。ケーススタディは、経営者として事業やプロジェクトをどのように進めるのかを疑似体験ができる場となります。グループワークではチームでプロジェクトを推進し、どのようなスケジュールでプロジェクトを推進し、どのような戦略をとるかという疑似体験をすることができます。

しかも、MBA留学となれば、これらの作業を世界中から集まる多国籍の人たちや様々な業界の人たちと行うことができるのです。これは何にも変えがたい貴重な疑似体験です。

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ゆび矢印5.人脈力

イノベイティブなアイデアを創造するには、自分の専門分野と全く異なる人と交流することが大切です。そうすることで自分の知識の幅を広げることができ、自分が今まで思いもつかなかったような発想をする人や、自分がしたこともない経験をしてきた人の意見を多く取り入れることができます。

MBAは、まさにそんな人材と出会う宝庫と言えるでしょう。私もMBA留学を通じて、本当に数多くの国の人たちと出会い、彼ら一人一人の考え方や価値観等を共有することができました。そんな人たちとひとつのケーススタディやディスカッションしたり、論文の共同作業をすることで、日本国内では経験できなかったであろう多くのことを経験することができました。MBAを修了した今でも、彼らとのネットワークは繋がっており、この関係は一生続くでしょう。

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まとめ

ハーバードビジネススクールを始めとした多くのスクールでは、イノベイティブなアイデアを持つ人材を育成することに注力しています。ハーバードビジネススクールのクリステンセン教授によれば、イノベータ―になるために必要なスキルは以下の5つとしています。

点矢印画像1.関連付ける力
点矢印画像2.質問力
点矢印画像3.観察力
点矢印画像4.実験力
点矢印画像5.人脈力

これらのスキルをMBAを通じて身に付けることが可能です。これからMBAを目指される方は、経営理論を学ぶだけではなく、イノベータ―になるための経験をしていくことが大切になってきます。